むちうちの治し方、治療内容や通院先の選び方を解説

2019年07月09日

交通事故にあった時に、むちうちの心配をする方が多いと思います。しかし、むちうちとは具体的にどのようなものかご存知ですか?
この記事では原因、症状、治療、通院先など、むちうちについて詳しく解説しています。
交通事故にあった後でお困りの方が、この記事を読むことで安心して治療を開始できれば幸いです。

むちうちの原因

交通事故によるむちうちは、どのようにして起こるのでしょうか。

むちうちとは

むちうちとは、交通事故やスポーツなどで大きな衝撃を受けた時に、首が鞭がしなるように動くことから、名づけられた首の捻挫のことです。
診断名としては頚椎捻挫外傷性頚部症候群と呼ばれます。

交通事故でむちうちを負うメカニズム

例えば、信号待ちで停車中に後続の車に追突されたとします。
突然後ろから大きな衝撃がかかると、首はもとの可動域を超えて激しく前後に動かされます。その結果、首の周りの靭帯や筋肉などを痛めてしまいむちうちになるのです。
しかし、事故直後は体が興奮状態にあるため、痛みを自覚しにくいといわれています。したがって、後になってから痛みが出てきたと感じる方も多くいます。

むちうちの症状

次に、むちうちの症状について説明していきます。

大きく4つに分類される

むちうちは大きく4つに分類されていて、それによって症状も異なります。

頚椎捻挫型

交通事故の衝撃によって、首の筋繊維や靭帯などの軟部組織に異常が生じるものです。
むちうちと診断された約70%の人が、この頚椎捻挫型に該当するといわれています。

    【症状】
    首の痛み、首・背中の凝り、頭痛、めまいなど

神経根症状型

運動神経・知覚神経が集中している神経根を圧迫してしまいます。

    【症状】
    しびれ、麻痺、筋力低下、知覚障害など

バレー・ルー症候群

首に損傷を受けることで、自律神経のバランスが乱れ発症するといわれています。

    【症状】
    めまい、耳鳴り、頭痛、倦怠感、吐き気など

脳脊髄液減少症

脳と脊髄の周りを満たしている脳脊髄液が漏れ出してしまい、減少することで、発症します。

    【症状】
    頭痛、めまい、首の痛み、耳鳴り、視力低下、全身倦怠感など

むちうちの治し方

むちうちの恐れがあるときは、早く症状をなくしたいですよね。

代表的な治療方法

ここで、むちうちになった場合の治療方法の代表例を挙げていきます。

患部の安静

頚椎カラー(カラーキーパー)を使って首を固定し、負担を和らげます。無理に動かさずに安静にすることで症状の悪化を防ぎます。

物理療法

熱や電気、超音波など、機械による物理的な力で刺激を与えることによって、症状の緩和を促していきます。

運動療法

固まった首の筋肉をほぐして、動きやすく回復させるためのリハビリです。

薬の服用・注射

痛みがある場合は消炎鎮痛剤が処方されることがあります。また、痛みを感じる部分に局所麻酔を打つブロック注射で痛みや筋肉の緊張を和らげる方法もあります。

手技療法

炎症が治まった後、固まった筋肉をマッサージでほぐす方法です。

むちうちの通院先

むちうちの治療をするための通院先は、2種類あります。

整形外科

整形外科には医師免許を持つ医師がいるので、診断書の作成レントゲンやMRIによる画像診断注射投薬などの医師にしかできない医療行為を受けることができます。
画像診断では骨折の有無や靭帯、神経の損傷程度もわかります。検査を受けることで、外傷の程度を把握することができます。
また、交通事故の怪我による損害賠償請求をする際は、医師の発行した診断書が必要になります。事故後は自覚症状がなくても、事故から一週間以内に一度整形外科を受診しましょう。

整骨院

整骨院では柔道整復師が施術を行っています。
運動機能の回復を目的としたリハビリ、マッサージを中心とした手技療法、症状に合わせた機械を用いた物理療法を受けることができます。
整骨院は、休日や夜遅くまで営業しているところも多いので、頻繁に通院する場合は整骨院の方が通いやすいかもしれません。

整形外科と整骨院、両方通える?

交通事故による怪我の治療をするための通院先は、被害者に選ぶ権利があります。
整骨院での施術にかかった費用も、必要な処置であると認められれば、補償を受けることができます。
整形外科に定期的に通いながら、整骨院では頻繁に施術を受けることが可能です。

まとめ

いかがでしたか?
交通事故で起こりやすいむちうちは、突然の衝撃による首の捻挫のことです。
首の痛み以外にも、めまいや頭痛、しびれが症状としてあらわれる場合もあります。症状によって治療方法は異なりますが、物理療法や手技療法などがあります。
整形外科を受診して検査を受けることで骨折の有無や神経、靭帯への被害がわかりますので、交通事故にあった際は自覚症状が出ていなくても、まずは整形外科を受診しましょう。
整骨院は営業時間が長いので、頻繁に施術を受ける場合は通いやすいと思います。
少しでも早く元通りの生活を送れるように、しっかりと治療を受けて症状を緩和させていくことが大切です。
この記事で、皆さんの悩みを解消する手助けができていることを祈っています。