むちうちによる首の痛みの治し方!症状の原因や通院先も解説

2019年04月11日

交通事故やスポーツによってむちうちを発症し、首に痛みを感じている方も少なくないのではないでしょうか。実際にむちうちになった場合には、どんな症状があらわれ、通院先や治療方法はどうすべきなのかを解説していきます。

むちうちの治療方法


交通事故やスポーツの衝撃でむちうちを負ってしまったら、痛みや症状に悩まされ、どうすれば治るのかと考えるかと思います。初期段階では、負傷状態によっても治療方法は変わってきます。多くの場合では、首を固定する頚椎カラーを着用して首への負担を減らし、頚椎の安静を第一とすることが多いです。

他にどんな治療方法があるのか、具体的に解説していきます。

理学療法

首や肩、腰などに痛みがあることで、安静にし体を動かさない方も多いかと思います。ですが、動かさないことで関節の動きが悪くなり、痛みが増してしまう場合があります。
痛みが増さないように防止するための治療方法が、理学療法となります。

理学療法には2種類あり、物理療法運動療法があります。

  • 物理療法:温熱や電気、振動、光線などの刺激を患部に加えることで改善を促します。
  • 運動療法:体を動かすことで、障害や症状の改善や予防を図ります。

内服薬や外服薬の処方

痛みを取り除くための痛み止めや湿布薬、ローションタイプの外用剤などを処方し、痛みの改善を図ります。

ブロック注射

痛みがある部分に、ブロック注射と呼ばれる局所麻酔を打つことで、痛みや筋肉の過緊張を和らげ改善を図ります。

理学療法や薬の処方・注射などの治療方法がありますが、治療だけをすれば治るというものでありません。並行して自律神経のバランスを崩さないために、十分な睡眠や長時間同じ姿勢での作業を控えるなど努力も必要になります。

むちうちを治療する際の通院先


治療方法については上記の内容で解説しましたが、実際に治療を行う場合、どこに通院すればよいのでしょうか。
むちうちの治療は、医師の診断のもと、どこの箇所が損傷したことで現在の痛みや症状があらわれているのかを、見極めなければいけません。したがって、むちうちに詳しい専門家に診てもらう必要があります。ここでは、むちうちの治療に有効な通院先をご紹介します。

整形外科

基本的には、整形外科でむちうちの治療を受けていただければ問題ないでしょう。レントゲン検査やMRI検査などで異常があれば、その場で適切な治療やリハビリを受けることができます。また症状に応じた治療先も、担当医師から紹介してもらうことも可能です。
ですので、まずは整形外科に通院し、医師による検査や治療方針のアドバイスを受けるようにしましょう。

整骨院・接骨院

肩や首の痛み・こりに悩まされている場合、整骨院や接骨院での施術がオススメです。
ここで注意して欲しいことは、最近街で整体マッサージ店など多く目にするようになったかと思いますが、そういったお店を利用しないでください。
むちうちのような複雑な症状は、ただマッサージを行えばいいというものではありません。しっかりと専門知識をもった施術者のもと、対応を受けることが重要です。整骨院や接骨院には、柔道整復師という国家資格を持った施術者がいます。柔道整復師が施術を行うことで、症状の緩和が期待できます。

整形外科と整骨院を併用することはできるの?

実際に、整形外科と整骨院を併用しながら通院することは可能です。
むちうちのような痛みや症状には整形外科での治療だけでなく、整骨院や接骨院での施術を併用することで、より効果を見込める場合があります。
ただし、保険会社に請求できる費用は、原則として病院でかかる費用とされています。また、病院の許可なしに整骨院や接骨院に通院してしまうと、高額な費用を自己負担しなければいけない可能性もあります。
整形外科と整骨院を併用する際は、病院の担当医師に許可をもらった上で、併用をするようにしましょう。

むちうちの症状について


交通事故によりむちうちになった場合、首の痛み以外にも症状があらわれます。
実際に、どんな症状があらわれる可能性があるのかご紹介します。

  • 首の痛み
  • 肩や背中の痛みやこり
  • 頭痛やめまい
  • 吐き気・手足のしびれ
  • 倦怠感や注意力の散漫

首の痛みに加えて、上記のような症状を伴う可能性があります。
また、むちうちの症状は、急性期症状慢性期症状の2種類に分類することができます。それぞれの症状の特徴について説明します。

急性期症状

急性期症状とは、炎症や神経の損傷などにより起こる痛みのことになります。病院で検査を受けて痛みの原因がわかるようであれば、急性期症状となり、医師の指示に従って治療を進めていくことができます。

慢性期症状

慢性期症状とは、痛みの原因を治したにも関らず起こる痛みのことになります。
長期間の治療を続けても、一向に痛みが引かないのであれば、慢性期症状の可能性があります。具体的な原因は解明されておらず、神経回路に痛みが記憶されているためではないかとされています。

むちうちは後からあらわれる可能性もある…?

むちうちは、時間差で痛みがあらわれることのある症状です。
そのため、交通事故直後に痛みを感じなかったとしても、後々痛みを感じてきたというケースが非常に多いです。むちうちに限らず、事故直後は精神的ショックや興奮状態に陥りやすく、身体の異変に気づきにくい状態になっています。ですので、事故後に痛みを感じなかったとしても、必ず病院を受診するようにしてください。

むちうちは4つの種類に分類される


むちうちは正式名称ではなく、首がむちのようにしなったことで生じた症状を総称して呼ばれています。
むちうちの症状は以下のように分類され、痛みや特徴がそれぞれ異なります。

  • 頚椎捻挫
  • バレ・リュー症候群
  • 神経根症状型
  • 脊髄症状型

それぞれの分類ごとに解説していきます。

頚椎捻挫

むちうちの中でも最も多くみられる症状が「頸椎捻挫」です。首や肩周辺に痛みを伴ったり、寝違えたような首の痛み、肩こりや頭痛といった症状があらわれます。
この症状は、レントゲン検査MRI検査を行っても、異常が見つかる可能性が非常に低く「異常なし」と判断されてしまうケースが多いです。

    主な症状:首や肩の傷み、首の運動制限、頭痛

バレ・リュー症候群

バレ・リュー症候群の自覚症状として、頭痛が多くみられます。他にも、首の痛みはもちろん、めまいや耳鳴り、息苦しさといった症状があらわれる可能性があります。

    主な症状: 頭痛、後頭部及びうなじ付近の痛み、めまい、耳鳴り、耳詰まりなど

神経根症状型

神経根とは、脊髄の知覚神経や運動神経が集まる場所になります。
椎骨の間にある隙間が広がって穴のような部分から腕の方向に伸びている神経が、上下の頚椎に挟まれ、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。特徴として、首を動かしたり、せきやくしゃみをした際に痛みを強く感じることがあります。

    主な症状: 頭痛、後頭部及びうなじ付近の痛み、めまい、耳鳴り、耳詰まりなど

脳脊髄液減少症

脳の周囲を満たしている「脳髄液」が漏れ出すことで、脳髄液に侵されていた脳の位置が下がり、さまざまな症状を引き起こします。

    主な症状:頭痛、吐き気、めまい、耳鳴り、背中の痛み

そもそも、むちうちとは?


そもそもむちうちとは、交通事故の衝撃により、頭部から首にかけて鞭のようにしなることで様々な症状があらわれます。首の周囲には、筋肉だけでなく重要な神経の束があるため、首の痛みだけでなく、手足しびれやめまい、頭痛が生じてしまう可能性があります。
診断名としては、頚椎捻挫や外傷性頚部症候群と呼ばれます。

まとめ

いかがでしたか。むちうちは、首の痛み以外にも様々な症状を伴います。交通事故にあった場合には、まずは整形外科へ通院し、医師の判断のもと治療を行っていきましょう。