交通事故の示談交渉に必要な知識【応用編】

2019年02月01日

自動者保険には2種類あり、ひとつは自賠責保険。もうひとつは任意保険。今回は、示談交渉の前に知っておくべき、任意保険についてご説明します。

任意保険とは?

加入義務はなく、契約はドライバーの自由意思によります。補償対象は物損事故も人身事故も。交通事故全般の損害を補償する。
保険金の支払額の上限は契約内容により異なります。示談交渉は契約内容によっては代行してもらうことができるのです。

示談交渉を進めるにあたっては相手の保険契約状況を確認しておくことも大切になってきますので、上記の違いをしっかりとメモしておきましょう。

自賠責保険との違い

まず、任意保険と自賠責保険の一番大きな違いとして挙げられるのは、自賠責保険は人身事故のみの補償対象なのに対して、任意保険は人身事故と物損事故の両方が補償対象だという事です。

人身事故という点では、自賠責保険と任意保険が双方カバーしているのです。

自賠責保険って補償額に制限があり、補償額を超えてしまったときが任意保険の出番。人身事故においては、自賠責保険の補償額を超えてしまった額を任意保険で補償するんです。つまり、自賠責保険の「上乗せ保険」という重要な役割があるんです。さて、それでは任意保険の内容にもっと入っていきましょう。

任意保険には以下のような3種類の補償種別があります。

  • 賠償保険:対人賠償保険・対物賠償保険
  • 傷害保険:人身傷害補償保険、無保険車傷害保険・自損事故保険
  • 車両保険:車両保険

1番は「賠償」という言葉から連想できるように、他人に対する損害(人身・物損双方で)を保証するものになります。この対人賠償保険というのが、先ほど紹介したように、自賠責保険の「上乗せ保険」になるというわけなんです。

2番は事故によって自分の車に乗っている人たち(自分を含む)に対する損害を補償するものです。まず、人身傷害補償保険というのは被保険車に登場している人に対する保険です。次の無保険車傷害保険というのがもし交通事故の加害者が保険に加入していなかった場合で、自分の車に乗っている人が死傷したりした場合に効果を発揮する保険です。

無保険の場合自賠責保険で賄えない分は相手の保険会社からの支払いがなくなりますので、その不足分を自分の加入する保険会社が払ってくれるというわけです。

そして最後の自損事故保険というのは、単独事故で運転手が死傷した場合に支払われるものになります。なるだけこの自損事故保険が使われるのは避けたいですね。

3番目の車両保険というのは契約している車が事故によって受けた損害を補償してくれるものです。これらの保険は損害保険会社によって種類の組み合わせが選べたり、はたまたすべてセットになっていたりしているので、人によって任意保険の契約内容が違います。保険の内容を確認してみましょう。

自動車保険以外の任意保険

自動車保険以外にも、任意保険はあるんです。労災保険、生命保険、傷害保険です。

まず、労災保険は勤務中の事故の時に支払われるもので、自動車保険と根本的には同じ補償内容です。なので、自動車保険によって保証を受けた場合は労災保険での保険の適用はありません。二重に補償を受けることができないのです。

生命保険、傷害保険の二つは根本的な仕組みが自動車保険などとは異なっています。自動車保険などは、加害者に対して補償を請求する仕組みの物ですよね。
生命保険・傷害保険の二つは被害者自らが保険料を負担し、保険契約によって、補償が与えられるものです。損害賠償とは別に自分が保険をかけている分だけ保険金を受け釣ることができるんです。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、示談交渉をはじめる前に必要な、任意保険に関する知識をご説明しました。
示談交渉をはじめるという方しっかりと確認しておいてくださいね。