交通事故が起きたときの「弁護士特約」の仕組みを知りたい
交通事故の被害に遭ってしまい保険会社との今後の示談交渉について困っている方も多いのではないでしょうか?
一人で解決しようとせずに、弁護士に頼ってみましょう。交通事故の専門家である弁護士に依頼することで、賠償金をより多くもらえることもあるのです。
▶︎参考:賠償金に含まれている慰謝料について、詳しく知りたい方はこちら!
もくじ
交通事故が起きたら弁護士に頼ろう
交通事故の被害にあった人は身体的に、また精神的にも大変な思いをすると思います。
通院し治療を受けながら、保険会社との示談のやり取りなどすべて一人でこなすのはつらいですよね。
そんな時は、交通事故を専門とする弁護士に頼ってみてはいかがでしょうか。
交通事故に関する知識が豊富な弁護士は、交通事故のスペシャリストです。弁護士に依頼することで、損害賠償金額が100万円単位で変化してくることもあります。
また、加入している保険に弁護士特約がついていると、弁護士費用を保険でカバーすることができるのです。
▶︎参考:交通事故による怪我で最も多いといわれているむちうちについて、詳しく知りたい方はこちら!
弁護士特約とは?
弁護士特約とは、弁護士費用等補償特約という保険の付帯契約のことを指します。
弁護士を利用すると弁護士費用が発生します。
弁護士特約を利用することで、示談交渉などを弁護士に依頼したことで実際にかかった費用を保険で賄うことができるのです。
▶︎参考:歩行者全てが被害者じゃない?「当たり屋」による交通事故の巧妙手口とは?
弁護士特約のメリット
弁護士特約には、大きく分けて2つのメリットがあります。
- 賠償金の増額を見込めること
- 煩雑な手続きが少なく、ストレスが軽減されること
順番にみて行きましょう。
賠償金の増額を見込める
弁護士に依頼することで得られる最大のメリットは、保険会社の提示する賠償金より多くの金額を受け取れることです。
賠償金は主に治療費、入通院費といった積極損害、休業損害や逸失利益などの消極損害、慰謝料のことをさします。加害者側の保険会社は被害者に払う賠償金をなるべく抑えようと治療期間、通院期間を短く設定してくることもあります。
保険会社との示談交渉には交通事故に関する情報収集力や法律、治療に関する専門的な知識が必要になってきます。さらに、これらを被害者自身が準備をし、保険会社との示談交渉もやるとなると想像以上の負担になります。しかし、交通事故に強い弁護士に依頼することによって、保険会社との交渉も互角以上にわたることができ、治療期間・休業期間を適正に判断してくれるため賠償金を増額することもできるのです。
▶︎参考:示談交渉を弁護士に頼むと使える「弁護士基準」とは?
▶︎参考:被害者が損害賠償を受け取れるタイミングはいつ?
煩雑な手続きが少なく、ストレスが軽減される
交通事故の示談交渉にかかる期間は、2~3カ月といわれています。
交通事故のケースによっては、なかなか示談が成立せずに裁判になる場合で約6カ月~2年を費やすことも。通院をしながら示談交渉をしなければならないので、被害者にとってはひどく疲弊し、大きな負担となります。また、初めて交通事故にあった被害者の場合は、手続きや流れがうまくつかめず、スムーズな示談交渉ができないことがあります。
そんなときは、交通事故に詳しい弁護士に示談交渉を依頼することで、大きな安心感を得ることができます。
一人で揃えなければならない書類を集めてくれたり、わからない手続きも代行してくれます。何より、法律のプロが一緒に示談を行ってくれるわけですから、一人の時より安心して、ストレスが軽減できます。
弁護士特約のデメリット
強いてデメリットをあげるとするならば、それは月々の保険料があがることです。ただし、上がるといっても月々100円程度、年間で1000~1500円だけです。
月々100円で実際に交通事故の被害に遭った際は多大な利益を得られることになるので決して不利益を被ることはないと思います。
注意すべき、弁護士特約を使えないケース
とても役立つ弁護士特約ですが、どんな場合も弁護士特約を使えるというわけではありません。
下記のような場合、弁護士特約を使うことができません。
- 地震、津波、噴火によって生じた被害事故
- 無資格運転、酒気帯び運転及び麻薬等使用により正常な判断ができない状態で生じた被害・事故
- 被保険者の、故意または非常に重大な過失による損害
上記の他にもいくつか弁護士特約を使えない場合がありますが、どのケースの時に使えるかまた使えないのかは加入している保険会社に尋ねてみるのがいいでしょう。
弁護士特約を使うタイミングは?
さて、ここまで弁護士特約について情報を紹介してきましたが、実際に交通事故が起きた後、いつどのタイミングで弁護士特約を使えばいいのでしょうか?
事故発生時
交通事故が起こった後、警察が到着してから書かれる実況見分書はのちに示談交渉を行う際などに重要になってきます。
事故の状況に正確性や情報が正しく残っている時点で弁護士に依頼することが一番いいと思います。
治療、通院時
相手の保険会社側は、なるべく慰謝料金を少なくしようと被害者の治療通院が始まってほどなくしてから治療通院の打ち切りを持ち掛けてきます。
しかし、ここですんなりやめてしまうとそれ以降の治療通院費は払われなくなってしまうので専門的な知識を持った人に適切な指示を仰ぐようにしましょう。
示談交渉開始前、示談中
示談交渉が始まり、なかなか決着がつかない場合は調停へ、それでも解決しない場合は裁判へと進みます。
裁判は長期間ありますし、心身ともに疲労がたまってくると思います。これらを考慮すると、早いうちに弁護士に依頼したほうがよいでしょう。
交通事故の弁護士特約まとめ
弁護士特約のしくみについてわかっていただけたでしょうか?
交通事故の被害にあってしまい怪我の治療に努めながら示談交渉をするのは大変ですよね。
いざという時に弁護士に依頼できるように、保険に弁護士特約を付帯することを強くおすすめします。