むちうちの通院先は病院だけ?症状や通院先について解説!

2019年04月04日

交通事故にあわれた方の多くが、むちうちによる症状や痛みに悩まされます。実際に感じている症状や痛みがむちうちによるものなのか、またむちうちの場合、どこに通院をすればいいのかなど、今回は交通事故後の通院先やむちうちの症状について解説していきます。

むちうちの基礎知識


むちうちとは、主に交通事故による後方からの追突や衝突の衝撃を受けたことにより、頭部から首にかけて鞭のようにしなる動きをすることで、起こる症状の総称になります。また、交通事故症状の中で最も代表的な症状とされています。
病院では、診断名として「外傷性頚部症候群」「頚部捻挫」などと呼ばれています。

むちうちの症状とは

みなさん、実際にむちうちの症状についてご存知でしょうか?首周辺に痛みがあらわれるだけではなく、負傷箇所やお身体の状態によってさまざまな症状を併発する場合があります。ここでは、むちうちの症状として代表的なものをご紹介します。

  • 首や肩、腰、後頭部、上腕などに痛みや凝り
  • 頭痛、めまい、吐き気、しびれ
  • 睡眠障害、集中力の低下
  • 倦怠感、疲労感

めまいや吐き気など痛み以外の症状があらわれる原因は、首の周囲に密集した自律神経のバランスが崩れることで起こります。事故後に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに病院を受診しましょう。交通事故による症状は、放置して治るものではないため、症状に適した治療を一定期間受ける必要があります。

症状は後からあらわれる可能性もある

事故にあってしまった直後は、精神的ショックや興奮状態にあるため、痛みに対する感覚が鈍くなっています。そのため、「事故直後は平気だったのに、数日過ぎた頃から痛みがあらわれてきた…」というケースも珍しくありません。
たとえ事故直後に痛みや違和感がないとしても、必ず病院を受診することが大切です。

むちうちの通院先は病院だけ?


交通事故にあわれた際、通院先として思い浮かべる医療機関として、多くの方が病院を想像されるかと思います。では、実際には病院だけなのでしょうか?

一番最初の通院先として、病院や整形外科へ

まずは、病院や整形外科に通院しましょう。
痛みの有無に関わらず、交通事故にあってしまった場合は受診するようにしてください。
整形外科では、レントゲン検査MRI検査にて骨に異常がみられないか、また靭帯や椎間板、神経根などの損傷を調べる必要があります。事故直後は、骨折の有無を調べるために必ず検査を受けるようにしましょう。
また、検査をして異常がみられなければ湿布や痛み止めの処方のみで、「様子をみましょう」ということも珍しくありません。したがって、中々良くならないと感じ通院を諦めるケースも少なくありません。整形外科では異常なしといわれたけれど痛みが続く場合は、整骨院で施術を受けてみてもよいでしょう。

整骨院や鍼灸院への通院も検討しましょう

整形外科で処方される湿布や痛み止めだけでなく、痛みを緩和させるための施術を受けたいと思われている場合は、整骨院や接骨院、鍼灸院への通院も検討してみましょう。ただし、通院を行う際の注意点として、街でよく見かける整体マッサージ店ではなく、柔道整復師という資格を保有した施術者が在籍している、整骨院や接骨院で施術を受けるようにしてください。交通事故の施術は専門知識や技術を必要とするため、交通事故対応に特化していない場所でマッサージなどを受けてしまうと、かえって悪化する恐れがあります。

また、むちうちから来るめまいや手足のしびれ、倦怠感などの症状には、鍼やお灸での施術が効果的な場合もあります。ただし、交通事故の施術で鍼灸が認められるかは曖昧なところなので、施術を受けたい場合には担当医と保険会社に相談してみましょう。

通院の順番としては、まずは病院(整形外科)へ通院後、必要であれば整骨院や接骨院に通院をするようにしましょう。

それぞれの治療内容や通院期間は?


病院や整骨院・接骨院で行われる、施術内容や通院期間の目安について説明します。施術内容や通院期間は、ご本人の負傷状態や症状の度合いにより変わってきます。

治療方法について

むちうちの症状を抑えるための治療法として、主な方法をご紹介します。

  • 処方された湿布や痛み止めを利用
  • 病院で処方された痛み止めの薬は、治療を促進している訳ではないため、無理をせず安静にすることが重要になってきます。また、湿布を処方された場合には、冷湿布と温湿布を間違わないように注意してください。
    初期段階では必ず冷湿布で冷やし、炎症を抑えるようにしましょう。

  • ブロック注射
  • ブロック注射とは、神経や神経の周囲に直接注射をして、痛みを防ぐ方法になります。痛みを防ぐことで血流がよくなり、筋肉凝りも緩和されます。

  • 理学療法
  • 理学療法には、物理療法運動療法があります。
    物理療法とは、電気や光、超音波などの物理エネルギーで刺激を加える療法になります。温熱や電気、振動などを用いることによって緩和を目指します。また、痛みがあるからと体を動かさずにいると、関節の動きが悪化してしまいます。悪化した状態で体を動かしてしまうと、余計に痛みが増してしまうため、痛みを防ぐために運動療法を行います。

通院期間の目安

むちうちの通院期間は、負傷状態や症状などによって変わってきますが、3ヶ月程度が目安とされています。万が一、半年以上通院を続けても痛みが緩和しない場合は、後遺障害の可能性があります。その場合、後遺障害等級認定を受ける必要があるので、担当医に相談するようにしましょう。

むちうちの通院先や通院期間についてのまとめ


交通事故によりむちうちになった場合は、まずは病院や整形外科へ通院するようにしましょう。また病院や整形外科に通院後、中々痛みが引かないと感じている場合には、柔道整復師が在籍している整骨院や接骨院への通院を検討してみてください。
ただし、整骨院や接骨院への通院は保険会社の許可が必要となるので、保険会社に連絡し、許可を得てから通院を行うようにしてください。

交通事故で起きたむちうちは、3ヶ月程度の通院で大体の方が良くなられています。まずは安静にし痛みがある箇所を冷やし、炎症を抑えるようにしてください。
また、通院先により治療方法は異なります。担当医とよく相談した上で定期的な通院を行い、社会復帰を目指し治療を受けていきましょう。