追突事故で車にキズが…。修理費の相場と請求について
後ろを走っていた車に追突され、車のリアバンパーがへこんでしまった。
「車の修理をしなければ…。」
そんなとき気になるのは、車の修理費だと思います。今回の記事では、交通事故で車を修理する場合の費用を中心に説明していきます。
交通事故後にすべき7つのこと
車の修理をする前に、交通事故後の対応をしなければなりません。以下の7つのことができていれば、その後トラブルになることも少なくなるはずです。
- ①怪我人を救出する
- ②警察へ連絡をする
- ③事故現場の記録する
- ④加害者情報を確認する
- ⑤目撃者の確保をする
- ⑥保険会社に連絡をする
- ⑦医師の診断を受ける
①怪我人を救出する
まずは、怪我人がいないか確認しましょう。もしも怪我人がいた場合は、安全な場所に運び二次災害を防ぎましょう。
②警察へ連絡をする
交通事故にあった場合、警察へ連絡をすることは法律で定められた義務です。警察への連絡をしなかった場合、交通事故証明書(※1)というものを発行することができません。
※1 交通事故証明書とは、交通事故の事実を確認したことを証明するために発行するものです。交通事故証明書は、治療費や慰謝料を請求するときに必要になってきます。必ず取得するようにしましょう。
③事故現場の記録する
事故現場の記録は、警察が行いますが、自分でも事故現場の記録を行うことをお勧めします。
警察が事故現場に来るまでに時間がかかってしまうと、ブレーキ痕が消えてしまう恐れもあります。重要な証拠が消えてしまうと、過失割合を決めるときに自分が損をしてしまうかもしれません。
記録をするときは、証拠として残るような写真やメモといった記録方法にしましょう。
④加害者情報を確認する
交通事故後、加害者側の保険会社とやりとりを行うときに、加害者の情報が必要です。
確認すべき加害者情報は以下の3つ
- 1.加害者の名前
- 2.加害者の連絡先
- 3.加害者の保険会社
⑤目撃者の確保をする
周囲に目撃者がいた場合は、連絡先を交換しておくことをおすすめします。
目撃者は、事故の当事者と利害関係のない第三者であるため、警察や保険会社に信用されやすいです。自分にとって有利な証言をしてくれるかもしれないので、目撃者の確保は大切です。
⑥保険会社に連絡をする
治療費や慰謝料の請求などのやりとりを加害者側の保険会社と行なわなければなりません。先程、加害者情報で確認した保険会社に連絡を入れましょう。
⑦医師の診断を受ける
病院で医師の診断を受け、自分の怪我の状態を把握しましょう。むちうちの症状は、目立った外傷がない症状です。いざ検査してみると、むちうちだったなんてこともあり得ます。
また、治療費や慰謝料を請求するときに診断書が必要になります。診断書は、医師が書いたものでなければなりません。したがって、病院で医師の診断を受けた後、診断書も併せて書いてもらうようにしましょう。
診断書を取得した後の通院先は、「整形外科・整骨院・鍼灸院」から自由に選択することができます。この3つの通院先であれば、自賠責保険が適用されるので、治療費に対する負担を軽減することができます。
車の修理費の相場はいくら?
車の修理費の相場がわかっていれば、安心できますよね。ここでは、車のパーツ別で修理費の相場を以下にまとめました。
修理する場所 | 修理費用 |
---|---|
フロントガラス | 1~15万円 |
ラジエター | 10~20万円 |
ボンネット | 5~10万円前後 |
グリル | 1~3万円 |
リアバンパーの 簡易補修 |
1~3万円 |
リアバンパーの 部分板金補修 |
5~4万円 |
リアバンパーの 一本塗り |
3~5万円 |
リアバンパーの交換 | 4~9万円 |
灯火類(ブレーキランプやバックランプなど) | 1~5万円 |
リアゲート・リアトランク | 2~15万円 |
リアエンドパネル | 3~10万円 |
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加害者に車の修理費を請求できる?
交通事故で車が壊れた場合の修理費は、加害者に請求することもできます。しかし、修理費として請求できるのが、損害を受けた車の時価額分になります。もし修理費が時価額分を超えたとしても、時価額分しか請求できません。
例えば、事故にあった車の時価額が50万円で修理費が100万円だった場合、加害者に請求できるのは50万円だけということになります。そのため、修理に必要な残り50万円は被害者自身が負担しなくてはなりません。
車の時価額は、レッドブックで調べることができます。レッドブックとは、オートガイド社が発行している「自動車価格月報」という本のことです。レッドブックには、東京地区の中古車市場価格の平均価格を集計した、小売価格・下取価格・卸売価格・新車価格が掲載されています。時価額の場合、「小売り価格」を使うことが多いようです。
修理費が時価額分を超えた場合はどうする?
時価額分が超えた場合、自分が加入している保険会社で車両超過修理費用特約をつけていれば、プラス30~50万円の補償を受けることができます。この補償は、実際に修理した場合にしか補償を受けることができませんので、注意してくださいね。
追突事故後、車を買い替える場合はどうなる?
車を買い替える場合も加害者側の保険会社に請求することが可能です。その場合、車両の価格だけでなく、手数料やその他費用を請求することができます。
加害者側の保険会社に請求できる費用
- 自動車取得税申請手数料
- 車庫証明費用
- 車庫証明手続き代行費用
- 車両整備費用
- 納車費用
- 廃車費用
- ナンバー交付手数料
- 登録手続き代行料
- 消費税
自分が加入している保険会社で補償される範囲
加害者側の保険会社だけでなく、自分が加入している保険会社でも補償してもらえる場合があります。
新車特約
新車特約をつけている場合は、設定された金額の範囲内であれば負担なしで、新車を購入する費用が補償されます。
買替時諸費用特約
買替時諸費用特約をつけている場合は、車を買い替える際に車両保険金額の15%(上限40万円)が支払われます。ただし、全損保険金や新車特約の登録諸費用保険金と重複して受け取ることはできないので注意してくださいね。
追突事故後の車の修理費についてのまとめ
いかがでしたか?追突事故で車が壊れた場合、加害者側の保険会社に修理費用や買い換え費用を請求することができます。また、自分が加入している保険会社でも特約を上記のような特約をつけていれば、修理費用や買い換え費用を負担してもらえます。一度、自分の保険会社に問い合わせて確認してみるのがよいでしょう。