交通事故で怪我 病院はいつまで通えばいい?治療費との関係とは
交通事故で怪我を負った場合、病院へいつまで通院を続ければいいのでしょうか?生活の都合もありますし、いつまでかかるのか漠然と不安になることもありますよね。今回は、交通事故による怪我の通院についてご紹介します。
交通事故にあったらまずは病院へ
交通事故にあったら、まずは病院へ行きましょう。軽い交通事故だった場合や、自覚症状がない場合も、病院を受診することが大切です。
交通事故が起こってすぐの場合、脳が興奮状態にあることで、痛みをあまり感じないことがあります。また、脳出血といった脳内に異常がある場合、脳そのものには痛みを感じる痛覚がないため、自覚症状が出るころには緊急の治療を要するといった場合があります。
そのため、自覚症状がない場合でも、一度は病院へ行きましょう。
交通事故の怪我は何科にかかればいい?
交通事故の後に病院にかかる場合、主に以下の選択肢があります。
整形外科
交通事故後の症状で、むちうちや骨折が疑われる場合は、「整形外科」に行きましょう。整形外科は、筋肉や骨を専門的に診察します。レントゲンやMRI・CTといった詳細な検査を受けることも可能です。
病院へ行くほどの痛みはないと感じた場合も、基本的に自己判断は避け医師の診察を受けましょう。
神経内科・脳神経外科
頭部を強く打ったり、外傷が疑われる場合や、整形外科では原因がわからなかった場合には、「神経内科」を受診するといいでしょう。神経内科では、MRIやCTによる検査で脳に損傷がみられるかどうかが判断されます。また、脳の損傷が大きいと診断されたときに、脳神経外科や脳外科を紹介される場合があります。
診断書を取得しよう
病院を受診し、怪我や痛みなどの症状がある場合は、診断書を取得しましょう。交通事故における診断書とは、交通事故と怪我の因果関係を証明する重要な書類となります。
診断書を取得する際は、以下のような内容が記載されているものにしましょう。
- 怪我をした日付
- 初診日
- 治療期間
- 交通事故による怪我であること
診断書は保険会社への請求だけでなく、様々な手続きにおいて必要となる大切な書類となります。
領収書は必ず保管しておこう
病院にかかった際の領収書は、治療にいくら費用がかかったかを示す書類になります。
交通事故によってかかった費用を、相手側へ請求するために必要となります。
病院はいつまで通えばいい?
では、交通事故で怪我を負った場合、いつまで通院すればいいのでしょうか。
原則として医師が決める
病院へ通う期間、つまり怪我の治療期間は、原則として医師が決めます。しかし、実務の上では保険会社も関係してきます。
治療期間が終わるタイミングには、主に完治と症状固定の2つがあります。
完治
完治とは、交通事故で負った怪我が完全に治った状態をいいます。例えば、骨折した場所が治ったといった場合がわかりやすいです。
症状固定
症状固定とは、今後治療を続けても将来的に回復が見込めないと判断された状態です。交通事故による怪我の治療を一定期間続けても、症状が緩和されない場合があります。そうしたときに、担当医から「症状固定」と判断されることがあります。
交通事故の治療費 いつまで支払われる?
交通事故による怪我の治療費は、加害者や加害者の加入する保険会社から支払われる損害賠償に含まれます。
損害賠償には、怪我の治療費だけでなく、通院にかかった交通費や、交通事故による精神的な苦痛に対する慰謝料なども含まれます。
損害賠償が行われるのは、示談が成立した後になります。そのため、通院中に速やかに支払われるものではありません。
また、損害賠償によって支払われる治療費は、完治や症状固定までの治療期間になります。そのため、症状固定後に、治療を継続したい場合は、基本的に自費での通院となります。
示談のタイミングは症状固定後
示談交渉そのものは、交通事故が起こってからすぐに行えます。
しかし、交通事故によって怪我をしている場合は、完治や症状固定など治療が終了してから行う方がいいでしょう。もし怪我が完治していない状態で示談が成立してしまうと、本来なら請求できた損害賠償金が、請求できなくなる場合があるためです。
また、治療の終了を判断するのは原則として医師です。医師の指示に従いきちんと通院を継続しましょう。
治療が終了するまでは病院へ通院しましょう
今回は、交通事故で怪我を負った場合、いつまで通院すればいいかご紹介しました。原則として、医師が治療を終了すると判断するまでは、通院を続けましょう。また、自覚症状がないような場合でも、まずは病院で医師の診察を受けましょう。