交通事故治療マガジン

交通事故の裁判について。期間はどのくらいかかるのか

仕事終わり、夜ご飯を外で食べるために車で出かけた。お店に向かう途中の交差点で、ハンドル操作を誤り、前を走行していた車とぶつかった。

後日、保険会社から被害者の状態は軽い怪我をしているという報告を受けた。自分は加害者となったため、治療費や慰謝料を支払うことになった。

被害者の治療が終わり、示談交渉が始まった。しかし、被害者と加害者の間で示談内容がまとまらず、裁判をすることになった。「交通事故で裁判をしたら、期間はどのくらいなのだろう。」

こんな疑問ありませんか。今回の記事では、交通事故の裁判の期間や流れ、必要書類などについて説明していきます。

交通事故の裁判には2つの種類がある


交通事故の場合、以下のような2種類の裁判があります。

交通事故の民事裁判とは

交通事故の裁判では、損害賠償や過失割合などに関する問題を解決するために行われます。民事裁判は、誰でも提起することができます。

民事裁判になる場合

交通事故の刑事裁判とは

交通事故が原因で刑事裁判になることは、多くありません。その理由は、刑事裁判で裁かれるのが、悪質な場合や重大な場合のみだからです。

刑事裁判になる場合

刑事裁判を提起できるのは、検察官のみです。たとえ、被害者や加害者が刑事裁判にしたいと思っていても、刑事裁判を提起することはできません。

▶︎参考:交通事故の加害者が負う3つの責任とは?

交通事故の裁判の流れ

交通事故の裁判の流れを民事裁判と刑事裁判に分けて説明していきます。

民事裁判の場合

※1 ⑤~⑥の流れは、④の判決に納得がいかない場合の流れになります。

刑事裁判の場合

▶︎参考:略式裁判と正式裁判について詳しく知りたい方はこちら

交通事故の裁判はどのくらい期間が必要?

交通事故の裁判が終わるまでに、早くて1年半・遅くて10年以上と様々です。刑事裁判の場合は、検察官が行うため短期間で裁判が終了します。一方、民事裁判の場合は、判決が出るまでに長い期間を要することもあります。

民事裁判が終了するまでに長い期間を要する理由を以下にまとめました。

したがって、民事裁判になった場合は、裁判が長引くかもしれないということを頭に入れておきましょう。

※2 三審制とは、裁判で言い渡された判決に納得がいかない場合、合計3回までの審理を受けられる制度。

交通事故の裁判に関する手続きについて

交通事故の裁判に関する手続きがわからない方。ここでは、交通事故の裁判に必要な書類・費用について説明していきます。

交通事故の裁判に必要な書類

交通事故で裁判を行う際に必要な書類は以下の通り。

上記で提示した書類を必要に応じて準備しなければなりません。自分で取得することもできますが、弁護士に依頼するとこれらの書類を取得する手間が省けます。

交通事故の裁判費用について

交通事故の裁判費用は、訴訟費用弁護士費用の2つの費用があります。

訴訟費用
訴訟(※3)手続きを行ったときに必要になった費用のことで、基本的に裁判に負けた人が負担します。例えば、印紙代や訴状の送付に必要な郵便料金、証人の旅費などです。印紙代や郵便料金は、裁判で請求する金額によって異なります。

弁護士費用
弁護士費用とは、弁護士に物事(相談や裁判、手続きなど)を依頼したときにかかる費用のことです。依頼する弁護士事務所で弁護士費用の価格が異なります。ただし、自分の加入している保険に弁護士特約がついている場合は、保険会社が弁護士費用を負担してくれます。弁護士特約で負担できる弁護士費用の金額は、保険会社や保険の内容で決められています。一度、保険会社に確認してみることをおすすめします。

※3 訴訟とは、裁判所に訴えて、問題を法的解決を求めること。

交通事故の裁判期間まとめ

いかがでしたか。今回の記事をまとめると

交通事故の問題で裁判になった場合は、この記事を参考にしてください。

また、裁判になると遅延損害金を請求することができます。遅延損害金については、以下のリンクで解説しています。
▶︎参考:遅延損害金についてはこちら