わき見運転やスピードの出し過ぎなどによって交通事故を起こしてしまったら、相手に怪我を負わせてしまうことがあります。
交通事故で被害者に怪我を負わせてしまったら、加害者は被害者に対する謝罪の気持ちと誠意をあらわすため、お見舞いへ出向かなければいけません。お見舞いへ行く際、「どのタイミングで伺えばいいの?」「何か手土産は持って行くべき?」など疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 交通事故発生後に加害者が取るべき行動
- 被害者のお見舞いへ行くタイミング
- お見舞いへ行く際に手土産は持って行くべき?
- 被害者に手土産を渡す際の注意点
などについて紹介していきます。
交通事故後に加害者が取るべき行動
交通事故発生後、加害者が取るべき行動は以下の4つ。
- ①警察へ連絡
- ②保険会社へ連絡
- ③病院を受診
- ④被害者のお見舞いへ行く
以上4つの中で、交通事故発生直後に行うべきことは、「①警察へ連絡」と「②保険会社へ連絡」です。それでは、1つ1つの対応方法を詳しく見ていきましょう。
①警察へ連絡
交通事故が起きたら、まずは警察署へ電話し、事故の報告を行いましょう。交通事故発生後に警察へ連絡することは法律で義務付けられているため、どんなに小さな事故であったとしても報告する必要があります。
警察が到着すると、事故現場の状況を記録するための実況見分が行われます。同時に事情聴取も行われるため、事故が発生した原因や事故発生時の道路状況などをしっかりと記録しておきましょう。
②保険会社へ連絡
交通事故の加害者は、被害者に対して損害賠償を支払わなければいけません。損害賠償の金額は示談交渉によって話し合われ、お互いが和解・納得すると、被害者に対して示談金の支払いが行われます。
被害者と示談交渉を行なったり損害賠償の支払いを行うのは、基本的に加害者側の保険会社です。したがって、交通事故が発生したら保険会社への連絡も忘れてはいけません。
③病院を受診
交通事故の加害者であるからといって、「絶対に怪我を負っていない」というわけではありません。交通事故後は必ず病院へ行き、体の状態を診てもらいましょう。
もしも怪我を負っていた場合、「加害者だから治療費は自腹かなあ…」と心配になる方もいるのではないでしょうか。
加害者にかかった治療費は、任意保険の1つである「人身傷害保険」に加入している場合、自身の保険から支払ってもらうことができます。
④被害者のお見舞いへ行く
交通事故後の手続きは、基本的に加害者側の保険会社と被害者の間で行われるため、「保険会社に全て任せていればいいや」と思う方もいるでしょう。
しかし、加害者本人から謝罪の言葉がない場合、「誠意が見られない」「こちらばかりが損をしたのに謝罪の1つもないのか」などという理由で、被害者の反感を買ってしまう可能性があります。
交通事故で相手に怪我を負わせてしまったら、加害者は必ず被害者の元へお見舞いに行きましょう。お見舞いへ行くタイミングは、早ければ早いほど良いです。できるならば事故当日、最低でも事故発生から10日以内にお見舞いへ出向くようにしましょう。
お見舞いに手土産は持って行くべき?
被害者のお見舞いへ行く際は、手ぶらで行くよりも何かしらの手土産を持っていきましょう。
お見舞いの手土産として一般的なものは「菓子折り」といわれています。菓子折りはあくまでも形であり、大切なのは加害者の誠意や謝罪の気持ちです。しかし、あまりにも低価格である場合「こんなので許されると思っているのか」と怒る被害者もいるようです。そのため、菓子折りを持って行く際は3,000円程度のものを目安に選ぶとよいでしょう。
交通事故の被害者に手土産を渡す際の注意点
前述したように、被害者の元へお見舞いに行く際は手土産を持って行くようにしましょう。
ここでは、被害者のお見舞いへ行く際の注意点や、手土産を渡すときに気をつけるべきことについて解説していきます。
被害者が感情的な場合は菓子折りを控える
感情的な被害者に菓子折りを渡した場合、「食べた後に具合が悪くなった」と言いがかりをつけられてしまう可能性があります。
被害者が加害者に対して感情的になっている場合は、持っていく手土産を菓子折りにするのは避け、花を持っていくと良いでしょう。
現金を持っていかない
被害者のお見舞いへ行く際、謝罪の気持ちと誠意をあらわすために現金を渡す方もいるようです。しかし、お見舞いの品で現金を渡すことは避けた方が良いでしょう。
なぜなら、加害者は謝罪の気持ちと誠意をあらわしているとしても、被害者は「これくらいの金額で許してもらおうと思っているのか」と捉えてしまう可能性があるためです。
面会時間は長くも短くもなく
被害者のお見舞いへ行き、「どれくらいの時間いればいいんだろうか」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
謝罪の気持ちを伝え、手土産を渡してすぐに退室しまっては、「この人は上辺で謝りにきただけなのか」と被害者に思われてしまうかもしれません。
しかし、長居してしまっては被害者にストレスがかかってしまう可能性もあるため、お見舞いの面会時間は長くもなく短くもない5〜10分程度が良いでしょう。
被害者のお見舞いには手土産を忘れずに
自分が起こした交通事故が原因で相手に怪我をさせてしまったら、加害者は必ずお見舞いへ行く必要があります。被害者のお見舞いへ行く際は、手土産を持って行くことを忘れないようにしましょう。しかし、手土産はあくまでも「形」でしかありません。最も大切なのは被害者に対して加害者がしっかりと「誠意」をあらわすことです。