車で通勤していたときのこと。自分が運転している車が、大きな交差点で右折をしているにもかかわらず、反対車線の車が直進してきたため衝突した。交通事故後、身体の痛みがあらわれ、加害者の保険を使って通院を開始した。
通院期間が4ヶ月に差し掛かったところで、加害者側の保険会社に治療費の打ち切りを打診された。しかし、交通事故で負った怪我は、まだ完治していなかった。自分一人では解決できそうではなく、弁護士に相談した方が早いと思った。だが、交通事故に強い弁護士の探し方がわからない…。
このようなお悩みありませんか。今回の記事では、
- 治療費の打ち切り問題とは?
- 交通事故問題に強い弁護士の探し方
- 弁護士の無料相談を実施しているところとは?
- 問題を解決するために弁護士に依頼したら?
について説明していきます。
もくじ
交通事故問題で多い、治療費の打ち切りとは?
交通事故で怪我をしたとき、加害者側の保険会社が被害者の治療費を負担してくれます。基本的に、加害者側の保険会社は、被害者の怪我が完治または症状固定(※1)になるまでの治療費を負担しなければなりません。
そもそも治療費の打ち切りとは、被害者の治療費の負担を加害者側の保険会社がやめてしまうことです。では、加害者側の保険会社が治療費の打ち切りを打診してくるのは何故なのでしょうか。
加害者側の保険会社は、事故の程度と怪我の症状をすり合わせて、治療期間の目安を立てています。その治療期間を目安に加害者側の保険会社は、治療費の打ち切りを打診してくるのです。
※1 症状固定とは、これ以上治療を続けても、症状がよくならない状態のことをいいます。
交通事故問題に強い弁護士の探し方
自分自身で解決できそうにない交通事故問題は、弁護士に相談するのがよいでしょう。弁護士に相談するなら、交通事故問題に強い弁護士に相談したいですよね。
交通事故問題に強い弁護士を探す場合、以下のような方法があります。
- ①家族や友人、知人に紹介してもらう
- ②Webや電話帳で弁護士事務所を調べる
- ③弁護士会主催の相談会で実際に相談して、自分に合った弁護士を見つける
弁護士事務所によっては、交通事故を専門に取り扱っているところもあるので、そういった弁護士事務所に相談するのがよいでしょう。
弁護士に無料で相談できるところもある!
交通事故問題を弁護士に相談する場合、相談料がかかってしまうこともあります。今回は、無料で弁護士に相談できる機関を2つ紹介します。
無料で弁護士に相談できる2つの機関は、以下の通り。
- ①交通事故紛争処理センター
- ②日弁連交通事故相談センター
①交通事故紛争処理センター
交通事故紛争処理センターは、交通事故の当事者の利益が正当なものになるよう、交通事故問題を適切に処理するサポートを行い、解決するためのものです。全国に11ヵ所あり、無料でサポートを受けることができます。
交通事故紛争処理センターを利用した場合、相談できる内容は以下の通り。
- 法律相談:交通事故問題を多く経験した弁護士のアドバイスを受けることができる
- 弁護士の紹介:交通事故問題を多く経験した弁護士の紹介を受けることができる
- 和解のあっ旋:被害者と加害者との間に入って、和解をまとめるための手続き
- 審査の手続き:和解あっ旋を受けても合意できない場合には、センターの審査会に請求し、審査を行った後で解決方法を決めるもの
▶︎参考:交通事故紛争処理センターについて詳しく知りたい方はこちら
②日弁連交通事故相談センター
日弁連交通事故相談センターは、弁護士が交通事故の損害賠償問題を正しく迅速に処理し、解決するためのものです。国(国土交通省)からの補助金や日弁連・弁護士会など多くの方からの寄付金で運営されているため、無料で利用することができます。
日弁連交通事故相談センターを利用した場合、相談できる内容は以下の通り。
- 損害賠償の計算について
- 過失割合について
- 損害賠償する義務があるかの判断
- 賠償する責任があるのは誰なのかの判断
- 政府保障事業に関して
- 損害賠償の請求方法
- 示談の仕方や時効などの法律の問題 など
▶︎参考:日弁連交通事故相談センターについて詳しく知りたい方はこちら
交通事故問題を弁護士に依頼した場合
交通事故問題を弁護士に相談して、問題を解決してほしいと思った場合、弁護士費用がかかってしまいます。ここでは、弁護士費用について説明していきます。
弁護士費用がかかる?
交通事故問題を弁護士に依頼した場合、以下のような費用が必要になります。
- 着手金
着手金とは、相談した問題に弁護士がとりかかるときに支払う費用。相手にいくら請求するのかによって金額が異なる。
成功報酬
成功報酬は、相談した問題が解決した際に支払う費用。実際に相手から請求できた損害賠償額によって、支払う金額が決まる。
実費
実費とは、弁護士に相談した問題を解決するために必要になった印紙代や切手代などの費用。
日当
日当とは、弁護士が事故現場に向かうときの交通費や出張代などの費用。
弁護士特約を使う!
弁護士費用は、自身が加入している保険で弁護士特約がついていれば、保険会社が一部負担してくれます。交通事故の場合、保険会社が負担してくれる上限額は、300万円です。もしも上記で述べた費用が300万円を超えてしまうと、自己負担となります。
交通事故問題に強い弁護士についてのまとめ
いかがでしたか。自分自身で弁護士を探すことも可能ですが、弁護士事務所も多く、選ぶことが負担になってしまうかもしれません。したがって、交通事故問題を相談する場合、交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターに利用するのがよいでしょう。
また、交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターは、交通事故問題に関する相談を無料で行ってくれます。そのため、交通事故問題の相談に適した機関です。交通事故問題でお困りごとがあれば、一度利用してみることをおすすめします。