交通事故治療マガジン

交通事故にあったら?事故後の流れと確認すべき加害者情報4つ

交通事故にあったら、警察や保険会社へ連絡するのはもちろんのこと、当日もさまざまな手続きが必要です。事故直後は精神的に混乱して忘れがちですが、加害者の身元確認も必ず行いましょう。加害者の方の必要な情報をとっておかなければ、後々思いがけないトラブルに発展する恐れががあります。加害者の方に申し訳ない…と、聞きにくく思うかもしれませんが、被害者である自分のことも、大切にしなければなりません。聞くべきポイントをきちんと把握して、落ち着いて確認しましょう。
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交通事故後の対応ですべき事


交通事故が起きたら、加害者の身元確認をする他にも、しなければいけない事がたくさんあります。

交通事故後にすべき対応の流れは、以下の通りです。

それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

まずは警察へ連絡


交通事故が起きたら、まずは警察へ連絡しましょう。警察へ事故の報告をすることは法律で義務付けられているため、どんなに小さな事故でも連絡が必要です。

警察が事故現場へ到着すると、警察官による実況見分が行われます。実況見分では、事故当事者双方に対して事情聴取を行ったり、事故現場の記録などを行います。

加害者の身元確認を!

交通事故後の様々な手続きを行うには、加害者の情報が必要となってきます。警察が到着するまでの間に、加害者の情報を確認しておきましょう。

加害者の身元確認ポイント4つ

確認すべき加害者の情報は以下の通りです。

警察や救急車が通報を受けてから現場に到着するまでの時間は、平均して7分程度と言われています。現場検証が行われるまでは、冷静に対処しましょう。

身元確認のポイント1:相手の名前

まずは相手の名前は必ず聞きましょう。
交通事故の内容によっては、どちらが加害者でどちらが被害者かわからない、あるいは複数の運転手が巻き込まれて事故状況が分からないといったこともあります。
そのため、どんな事故であっても一方的に相手を加害者扱いするのではなく、お互いに情報を開示しあうのことをおすすめします。こちらはもちろん、相手もめったにない交通事故に遭遇しているため、動揺していることが多いです。自分の名前をしっかりと名乗り、「差し支えなければ、お名前を教えていただけますか。」と気丈に振る舞うとスムーズに確認ができます。

また、相手がこちらを警戒している場合もありますので、できれば名刺をもらったり、運転免許証を見せてもらったりなど、本名であることを確認できるものをもらえると安心です。それが難しい場合には、携帯電話やスマートフォンのメモ機能を利用したり、録画したりしておくとよいでしょう。警察の聴取や病院での事情説明の時など、相手の名前を聞かれることも多いため、漢字まで確認しておきます。
なお、お互いの身元確認のために免許証の写真を撮影するのはあまりおすすめできません。大切な個人情報ですので、安易に撮影を許してしまうと、事故以外のトラブルに巻き込まれる可能性も考えられます。

身元確認のポイント2:相手の連絡先

交通事故にあったら、加害者の連絡先も確認しておく必要があります。なぜなら、今後加害者の方と直接やりとりする場面が増えるからです。
しかし、事故を認めたくない、職場に内緒にしたい、既に減点されており免許の取り消しが怖いなどの理由で、連絡先の開示に非協力的な加害者もいるようです。

名前は名乗っても連絡先を教えてくれないときなどは、相手に強要するのは控えて、相手の車やナンバーを控えましょう。携帯電話やスマートフォンで撮影するときは、加害者の方に断ってからにしましょう。自分の身元や連絡先を隠したがる相手に対して撮影などをすれば、トラブルに発展しかねませんので要注意です。
口頭で電話番号を聞いたときは、確認のためにその場で一度かけてみるのもおすすめです。

身元確認のポイント3:相手の保険会社

交通事故にあったら、忘れず確認しておきたいのが加害者の保険会社です。
通常、被害者は被害者自身で交渉することが多いですが、加害者側は保険会社の担当者が代理になることがほとんどです。

また、相手が任意保険に加入していない場合には、損害賠償金が支払われないケースも考えられます。保険会社の担当者による示談の代行もないため、電話に出ない、逃げ回って交渉が進まない…ということがあるからです。そこで、相手が今後の示談をするうえで信頼に足る人物であるかを確認するためにも、保険会社の確認が必要になるのです。

なお、自動車保険の中には、相手が無保険である場合に自分が加入している保険会社から保険金が支払われるという特約もあります。相手が保険に加入していないときは、自分が契約している保険についても確認しておきましょう。

身元確認のポイント4:事故状況

交通事故にあったら、事故現場を写真で撮影し、カメラロールに保存しておきましょうう。もちろん、二次災害の危険性が考えられる場合は事故現場を整備すること、負傷者が出ていた場合は彼らのケアなど、最優先に行います。

安全面の確保が終わったら、タイヤのブレーキ痕や路上に散らばった車体の破片など、事故現場をきちんと撮影しておきます。早めに動画や写真撮影を行うことで、リスク回避を目指します。近年ではドライブレコーダーを安価で取り付けられるようになっています。これは事故の瞬間だけでなく、その後の当事者間のやり取りの記録に使えて非常に便利です。ドライブレコーダーの搭載がまだであれば、つけることをおすすめします。

事故で機器が破損しており、これらの記録が困難という場合には、目撃者を捜しておきます。歩行者や近くを走行していた運転手など、交通事故の当事者ではないものの、事故の状況を知っている目撃者というのは、警察でも保険会社でも信頼性が保証されます。時間が経過すると現場から離れていきますので、早めに見つけておく必要があります。事情を説明して、目撃者の名前や連絡先、証言に協力してもらえるかなどを確認しておきましょう。証言に協力してもらえないときは無理強いはできませんので、他の目撃者を捜すことになります。

加害者、被害者共に保険会社へ連絡

交通事故の被害者は、加害者に対して損害賠償を請求することができます。損害賠償とは、交通事故で様々な損害を受けた被害者に対して、加害者がその損害の埋め合わせを行うことです。

損害賠償の支払いは、基本的に加害者側の保険会社が行います。また、被害者の保険会社を使わなければいけなくなる場合もあります。交通事故が起きたら、加害者、被害者ともに保険会社へ連絡を行いましょう。

被害者に支払われる損害賠償3つ

被害者が加害者に対して請求できる損害賠償は、3つ。

積極損害

積極損害は、交通事故にあったことによって被害者の出費を余儀なくされた場合の損害です。

主に治療費や手術費、通院交通費などが含まれています。

消極損害

消極損害は、被害者が本来得られるはずであった収入や利益が、交通事故によって減少してしまった場合に発生する損害です。

消極損害は、「休業損害」と「逸失利益」の2つに分かれています。

慰謝料

慰謝料は、交通事故によって被害者が受けた精神的苦痛を、加害者が金銭で補ったものです。

慰謝料は、「入通院慰謝料」、「後遺障害慰謝料」、「死亡慰謝料」の3つに分かれています。
▶︎参考:自賠責保険適用で受け取れる「慰謝料」について、詳しく知りたい方はこちら!

痛みがなくとも病院を受診

交通事故が起きたら、たとえ体に目立った外傷や痛みがなくとも、病院を受診する必要があります。事故直後は頭が興奮状態に陥るため、怪我の症状がすぐあらわれない可能性があります。

交通事故後、時間が経過してから痛みがあらわれて病院を受診したとしても、「事故と怪我との因果関係が認められない」という理由で、保険金を請求できなくなってしまうこともあります。

交通事故が起きたら早急に病院を受診し、医師による診断書を取得しましょう。

交通事故にあったら加害者の身元確認を忘れずに

交通事故にあったらやるべきことはたくさんありますが、警察等への手続きや加害者との示談をスムーズに進めるためには、互いの身元確認は非常に大切だと言えます。
特に、警察に対しても真実を話そうとしない人、現場の証拠を隠蔽しようとする人などが当事者の場合には、証拠保全や身元確認をしておかなければ大きなトラブルに巻き込まれかねません。

事故にあったら、ドライブレコーダーやカメラ機能、ボイスレコーダー機能付きの携帯などを活用して、記録を行いましょう。ただし事故の直後ですので、加害者や自分自身が大けがをしているときには安静にしておく必要があります。けが人の確認や当事者の体調に応じてできる範囲で行動しましょう。