縁石にぶつかる交通事故!損害賠償やその後の対応はどうすればいい?

2018年11月12日

交通事故には、「物損事故」と「人身事故」の2種類あります。車の運転中に縁石にぶつかってしまった場合、怪我人がいなければ「物損事故」として処理されます。今回は、縁石にぶつかってしまった事故の損害賠償や車の修理費、対応などについて解説していきます。

縁石にぶつかる交通事故を起こしてしまったら

縁石にぶつかる交通事故を起こしてしまった場合、怪我人がいなければ「物損事故」で処理されることになります。

物損事故だからといって、警察に報告しなかった場合、道路交通違反により「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」の処分を受けることになります。

また、警察に報告しなければ、交通事故証明書を発行することができません。そのため、保険を使うことができず、損害賠償や修理費が発生した場合、自費で支払うことになってしまいます。

交通事故の対応【物損編】

では、物損事故を起こしてしまった場合、どうすればよいのでしょうか。物損事故後の一般的な対応の流れは、以下の通り。

  • ①警察へ連絡する
  • ②損害の程度を確認する
  • ③保険会社へ連絡する

損害賠償や修理費が必要な場合、保険を使うこともあるでしょう。物損事故の場合は、自賠責保険ではなく、任意保険を使うことになります。自賠責保険は、交通事故の被害者の負った怪我に対する保障しか行いません。したがって、自分が加入している任意保険会社に連絡を行いましょう。

縁石を擦った場合でも損害賠償は発生する?

縁石を擦ったときに損害賠償が発生するかというのは、その縁石の所有者次第です。そのため、縁石の所有者に確認を取る必要があります。

そもそも縁石は誰のものか

縁石の所有者には、「公共の土地」「私有の土地」によって所有者が異なります。

  • 公共の土地:道路管理者となる市役所や区役所に連絡
  • 私有の土地:所有者である個人に連絡

ちょっとの傷や破損だからといって、縁石に対する賠償をしなくていいわけではありません。上記を参考に、必ず所有者と連絡を取り、賠償すべきかの確認を行ってください。

▶︎参考:公共物の修理にはいくらかかる?

他人のモノや公共物を賠償するときの保険とは?

他人のモノや公共物を賠償する場合は、「対物賠償保険」を使うことで、保険金を受け取ることができます。

対物賠償保険とは、車の事故で他人の車や電柱などを壊してしまった費用を補償してくれるものです。支払われる保険金は契約内容によって異なります。例えば、1000万円・2000万円・無制限などです。

そのため、自分が契約した保険内容を一度確認してみてください。

縁石にぶつかって車に傷がついたら

縁石にぶつかって車に傷がついた場合、費用が高額になる可能性もあるため、保険の補償を使って修理することもあるでしょう。その場合、先程も述べたように、任意保険を使うことになります。車の修理に使える保険や特約は、以下のものがあります。

  • 新車特約
  • 買替時諸費用特約   など

新車特約

新車特約とは、設定された金額の範囲内であれば、負担なしで新車を購入する費用が補償される特約です。

買替時諸費用特約

買替時諸費用特約とは、車を買い替える際に車両保険金額の15%(上限40万円)が支払われる特約です。ただし、全損保険金や新車特約の登録諸費用保険金と重複して受け取ることはできないので、注意しましょう。

【注意】任意保険を使うと保険料が上がる?

損害賠償を支払ったり、車の修理をするために、任意保険を使った場合、保険料が上がる可能性があります。任意保険には、「等級制度」というものがあり、等級を用いて保険料を割引・割増を適用するという制度です。保険の等級は、1~20等級まで設けられています。

初めて保険を契約した場合は、6等級からスタートします。1年間に保険を使わなかった場合、等級が1級ずつ上がっていきます。例えば、6等級から7等級、7等級から8等級というような感じです。

この等級が上がれば上がるほど、保険料は割引され、安くなっていきます。反対に、交通事故で保険を使った場合、この等級は事故の程度によって、1等級または3等級下がってしまいます。このように等級が下がってしまった場合は、今後支払う保険料が上がることになります。

したがって、保険を使うか、使わないかをしっかりと見極めた方がよいかもしれません。

縁石にぶつかる交通事故の対応についてのまとめ

いかがでしたか。縁石にぶつかってしまった場合でも、警察に連絡をするようにしましょう。警察に連絡をしなければ、以下のような事態になってしまいます。

  • 道路交通法違反による処分を受ける
  • 任意保険を使うときに必要な交通事故証明書が発行されない

また、縁石にぶつけた場合に賠償すべきか、しなくていいのかというのは、その所有者次第です。自己判断はせず、縁石の所有者に連絡して、賠償すべきかどうかの確認を行うようにしましょう。